現地で話題!?MLBで新たな試み。ロッキーズ・マーリンズが仕掛ける秘策。データ分析を現場実践へ!新たなトレンド?ベンチ配球について

BASEBALL JOKER

「ベンチ配球って何?」
「そんな秘策は通用しないでしょ」
「配球を考えるのはキャッチャーでしょ?」
こんなことを思った方も多いでしょう。

先に結論を言うと、MLBでは近年のデータ活用、PitchComの普及、サイン盗み対策、そしてピッチクロック時代のスピード対応を背景に、ベンチが配球案を出す運用が現実に進み始めています。
特にコロラド・ロッキーズマイアミ・マーリンズは、その代表例として注目されています。[Source

この記事では、読者がまず疑問に思いそうなポイントに答える形で、仕組み、理由、具体例、賛否、大学・高校への広がりまで一気にわかるようにまとめました。


  1. 目次
  2. まず結論:ベンチからの配球は何が新しいのか
  3. 疑問1:ベンチから配球するって、そもそもどういうこと?
    1. 基本の流れ
    2. 従来との違い
  4. 疑問2:ベンチが指で数字を出したら、相手にも見えるのでは?
    1. なぜ見えてもバレにくいのか
    2. イメージするとこんな感じ
  5. 疑問3:球種だけでなく、コースまで指定しているの?
    1. なぜそう言えるのか
    2. ただし、どこまで細かいかは非公開
    3. 捕手の表に並んでいそうな項目
  6. 疑問4:キャッチャーはただの伝達役になってしまうの?
    1. 捕手に残る重要な仕事
    2. 投手側にも拒否権がある
  7. 疑問5:なぜ今このやり方がMLBで出てきたの?
    1. 理由1:ベンチのほうが大量の分析情報を持っているから
    2. 理由2:PitchComが普及したから
    3. 理由3:サイン盗み対策になるから
    4. 理由4:ピッチクロック時代に合っているから
  8. 疑問6:実際にやっている球団はどこ? ロッキーズとマーリンズはどう違う?
    1. マーリンズの具体例
    2. ロッキーズの具体例
    3. 両チームの共通点と違い
  9. 疑問7:このやり方の正式名称は? いつ誰が始めたの?
    1. 正式名称は何と呼べばいい?
    2. いつ誰が始めたのか
  10. 大学野球では当たり前? 高校やアマチュアでも使われている?
    1. 大学野球ではかなり浸透している
    2. 高校野球でもルール上は広がっている
    3. その下のアマチュアではどうか
  11. この方法への賛成・反対コメント
    1. 賛成派の見方
    2. 反対派の見方
  12. まとめ:これは伝統破壊ではなく、MLBの実験精神の延長線上にある
  13. 参考リンク一覧

目次


まず結論:ベンチからの配球は何が新しいのか

ベンチからの配球とは、ざっくり言えば「相手打者に関する莫大なデータをまとめた資料から、相手打者を打ち取るための最適解であろう攻め方をベンチから伝えて、捕手がPitchComで投手に伝える」やり方です。
昔ながらの「捕手が完全に現場で組み立てる配球」とは違い、ベンチに集まる分析情報を、試合中により直接反映しやすくするのが狙いです。[Source

ただし、ここで大事なのは、ベンチが絶対命令を出しているとは限らないという点です。
「提案」に近いニュアンスが強く、投手が首を振る余地があるとされています。[Source

つまりこれは、捕手の仕事をゼロにする仕組みではなく、チームが持っている情報を元にデータ的にはこれが最適解だよ。をバッテリーに提案する仕組みと考えるとわかりやすいです。

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疑問1:ベンチから配球するって、そもそもどういうこと?

「ベンチから配球する」と聞くと、ベンチが直接ピッチャーに全部指示しているように聞こえるかもしれません。
でも、実際の流れはもう少し段階的です。

基本の流れ

  1. ベンチのコーチがキャッチャーに指で数字を表し(ハンドサイン)サインを送る
  2. サインを見た捕手が手元のリストバンドのコード表で内容を確認する
  3. 捕手がピッチコムに入力する
  4. 投手がピッチコムで内容を受け取る

この仕組みは、ベンチ → 捕手 → PitchCom → 投手という流れで理解するとスムーズです。[Source

従来との違い

  • 従来:主に捕手が配球を組み立てる
  • 新方式:ベンチの分析情報を、試合中の配球により強く反映させる

特に、打者の傾向や球種の相性、カウント別の弱点など、ベンチが持っている情報をリアルタイムで活用しやすいのが大きな違いです。[Source

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疑問2:ベンチが指で数字を出したら、相手にも見えるのでは?

これは多くの人が真っ先に思う疑問ですよね。
「いや、ベンチが数字を出したら、相手ベンチにも見えるじゃん」と。

結論から言うと、見えてもすぐには意味がわからないようにしているのがポイントです。

なぜ見えてもバレにくいのか

  • 数字やジェスチャーそのものが、そのまま球種を意味しているわけではない
  • 捕手だけがわかるコード表がある
  • 同じ数字でも試合中にコード表を変えられる

大学野球の電子配球の紹介では、リストバンド上に多数のセルが並び、そこに「番号=球種・コース」の対応が記されている例が紹介されています。
報道では約150セルのカードを使う例もあり、単純に指の本数だけ見えても意味を読み取るのは簡単ではありません。[Source

イメージするとこんな感じ

たとえば、ベンチが「3-2」のような合図を送ったとしても、それが
「外角低めのスライダー」なのか、
「内角高めのフォーシーム」なのか、
あるいは「牽制」なのかは、捕手の左手にあるコード表を見ないと分からないわけです。

要するに、相手から見えるのは「数字」まで。
本当に重要なのは、捕手だけが把握している変換表のほうです。

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疑問3:球種だけでなく、コースまで指定しているの?

ここもかなり気になるところです。
「ベンチは球種だけ言っているのか。
それとも、低め外角まで細かく言っているのか」という疑問ですね。

結論としては、仕組み上は球種だけでなくコースまで指定可能です。

なぜそう言えるのか

MLB公式のPitchCom関連説明では、このシステムは球種や配球内容の伝達を担うものとして運用されており、大学野球の事例では実際に「1-1 = fastball low and away」のように、球種とコースをセットで扱う例が紹介されています。[Source][Source

ただし、どこまで細かいかは非公開

一方で、ロッキーズやマーリンズが毎球どの粒度で指定しているか、つまり
「外角低め」までなのか、
「ボール1個ぶん中に」までなのかは公開されていません。
そこはチームごとのコード設計次第と見るのが自然です。

捕手の表に並んでいそうな項目

  • 球種(フォーシーム、シンカー、カッター、スライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットなど)
  • コース(内角、外角、高め、低め、その組み合わせ)
  • 状況対応コード(牽制、守備位置、特定プレーの呼び出し)
  • 同じ意味を持つ複数コード(盗み見対策)

ピッチコムの受信機は野手もつけられるので、牽制や守備位置の変更をリアルタイムで指示することが可能とゆうこと。

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疑問4:キャッチャーはただの伝達役になってしまうの?

このやり方に違和感を持つ人の多くは、ここを心配します。
「じゃあ捕手の読みや経験は意味がなくなるの?」と。

でも、公開されている内容を見る限り、捕手の役割が完全になくなるわけではありません

捕手に残る重要な仕事

  • ベンチのサインを正確に受け取る
  • コード表と照合する
  • PitchComに入力する
  • 投手のテンポや反応を見て調整する
  • 必要に応じて現場感覚で対応する

ロッキーズの記事でも、捕手ハンター・グッドマンを通じてPitchComで伝える流れが紹介されており、現場での橋渡し役として捕手が重要であることは変わっていません。

投手側にも拒否権がある

さらに、ロッキーズに関する報道では、ベンチからの内容は「提案」であり、投手が受け入れないこともあり得るとされています。[Source

投手が提案に対し首を縦に降らなければ・・・そう、そうなれば捕手が新たなサインを提案しなければならないとゆうことです。ピッチクロックがあるから再度ベンチに「次の提案ヘイ!」なんかしてる時間はないのです。
捕手は変わらず、扇の要として存在する。さらにベンチの最適解を拒否した投手を納得させる配球を提案しなければならないとゆうことになり、より試合観、洞察力、状況判断等必要になると思う。

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疑問5:なぜ今このやり方がMLBで出てきたの?

これには、いくつかの理由が重なっています。
ひとつだけで急に広がったわけではありません。

理由1:ベンチのほうが大量の分析情報を持っているから

今のMLBでは、打者ごとの傾向、球種相性、カウント別の成績、ゾーンごとの打球品質など、配球に関わる情報が非常に多くなっています。
捕手が打者9人分の莫大な情報をインプットし配球を組み立てるにはあまりにも情報が多いです。
その情報をベンチ側でまとめ、現場に直接反映したくなるのは自然ですよね。
これにより捕手はキャッチングに集中でき、攻撃時にミーティングがなくなり、自分のバッティングの準備に専念できるようになるとゆうことも考えられるかもですよね。[Source

理由2:PitchComが普及したから

PitchComは2022年にMLBで承認され、サイン盗み対策や試合進行の円滑化に役立つ仕組みとして広がりました。
2023年には投手側送信機の運用拡張も紹介されており、電子的な配球伝達そのものが珍しくなくなっています。[Source][Source

理由3:サイン盗み対策になるから

サインを複雑化しても盗まれるなら、そもそも電子化したほうがいい。
この発想はPitchCom普及の大きな理由のひとつでした。
ベンチから配球する方式も、その延長線上にあります。[Source

理由4:ピッチクロック時代に合っているから

短い時間で、捕手・投手・ベンチが同じ判断に到達するには、情報伝達を整理する必要があります。
電子的なやり方は、このピッチクロックのテンポ感とも相性がいいと考えられています。[Source

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疑問6:実際にやっている球団はどこ? ロッキーズとマーリンズはどう違う?

2026年時点で、この文脈で特に名前が挙がるのがマーリンズロッキーズです。
一方で、メッツは春季キャンプで試験導入、ジャイアンツは検討段階として報じられています。[Source][Source

マーリンズの具体例

マーリンズは2025年後半からこの方式を進め、2026年には組織的な運用として継続していると報じられています。
MLB.comでは、球団首脳がこの方針を説明しており、新加入投手にも事前に共有していることが伝えられました。[Source

また、2026年4月1日のサンディ・アルカンタラ完封試合では、アシスタント投手コーチのロブ・マルチェロがベンチから配球し、アルカンタラが首を振ったのはわずか3回だったと報じられています。
これは、少なくともその試合では、ベンチ主導の配球が高いレベルで投手に受け入れられていたことを示す具体例です。[Source

ロッキーズの具体例

ロッキーズでは、2026年春季キャンプの段階でアロン・ライヒマン投手コーチがダグアウトから配球提案を出す様子が紹介されました。
捕手ハンター・グッドマンがそれをPitchComで投手に伝える流れで、実戦形式での運用が報じられています。[Source

さらにThe Athleticでは、ロッキーズが2026年シーズン最初の約3週間、ほぼすべての投球にベンチから提案を出していたと報じられました。
この点は、単なるお試しではなく、かなり本格運用に近いことを示しています。[Source

両チームの共通点と違い

  • 共通点:ベンチの情報を捕手経由でPitchComに乗せる
  • 共通点:捕手や投手の現場判断を完全には消していない
  • 違い:マーリンズはより組織方針として整えている印象が強い
  • 違い:ロッキーズは「提案」のニュアンスが強く語られている

そして2026年開幕戦で対戦相手となった両者が、ともにベンチから配球する試合が行われ、各メディアがこのテーマを取り上げ、世間に認知されることになったとゆう経緯があります。[Source

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疑問7:このやり方の正式名称は? いつ誰が始めたの?

正式名称は何と呼べばいい?

日本語では、現状もっとも自然なのは次のような呼び方です。

  • ベンチからの配球
  • ダグアウトからの配球
  • ベンチ主導の配球
  • ベンチ中継型の配球

英語圏の報道では、calling pitches from the dugoutdugout-relayed pitch calls といった表現が使われています。[Source][Source

いつ誰が始めたのか

現代MLBでの代表的な先駆けとして広く言及されるのは、2025年後半から導入を進めたマーリンズです。[Source

ただし、もっと広い意味での歴史をたどると、1962年にジャック・マッキーオンがトリプルAで無線送信を試した例があり、これは現代のPitchCom的発想のかなり早い先例として紹介されています。[Source

つまり、発想自体は昔からあったが、MLBで現実的に回るようになったのはPitchCom時代に入ってから、という見方がしっくりきます。

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大学野球では当たり前? 高校やアマチュアでも使われている?

この方式は、実はMLBだけの特殊な話ではありません。
むしろ下のカテゴリーでの実験や導入が、MLB側の追い風になっている面もあります。

大学野球ではかなり浸透している

NCAAは2021-22年度から、一方向の電子通信機器の使用を認めています。
記事でも、複数のカンファレンスで数シーズンにわたって試験されてきたことが紹介されています。[Source

さらに大学野球の事例紹介では、ベンチ側がキー入力やコードで球種・コースを指定し、投手側の端末が振動で知らせる仕組みまで紹介されています。[Source

高校野球でもルール上は広がっている

NFHSは2024年ルール変更で、ダグアウトから捕手への一方向電子通信を認めました。
つまり高校野球でも、条件付きでこうした配球伝達が可能になっています。[Source][Source

実際に2025年の報道では、高校でPitchComを導入するチームの例も紹介されています。[Source

その下のアマチュアではどうか

少年野球やトラベルボールまで含めると、まだ「当たり前」とまでは言えません。
ただし、PitchComはPerfect Gameとの提携なども打ち出しており、競技レベルの高いアマチュア層へ広げていく動きは見られます。[Source

要するに、大学ではかなり一般化、高校では制度整備が進行中、下のカテゴリーでは一部導入段階という整理が近いです。

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この方法への賛成・反対コメント

新しいやり方なので、当然ながら賛否があります。
ここを知ると、このテーマの面白さが一気に増します。

賛成派の見方

  • ベンチの分析情報をそのまま使える
  • 捕手の負担を減らせる
  • サイン盗み対策になる
  • ピッチクロック時代にテンポを整えやすい
  • 投手が迷いにくくなる可能性がある

マーリンズ関連の報道では、組織としてこの方式を共有し、投手にとってわかりやすい環境を整えようとしていることが語られています。[Source

また、ロッキーズやマーリンズの関係記事では、捕手の負担軽減や、ベンチとの情報共有のしやすさを前向きに語るコメントが見られます。[Source][Source

反対派の見方

  • 捕手の職人技や主導権が薄れるのではないか
  • ベンチが介入しすぎるのではないか
  • 投手・捕手の感覚的な呼吸が崩れるのではないか
  • 伝統的な野球観と合わない
  • かえってテンポが悪くなる可能性もある

メッツの試験導入に関する報道でも、毎球これをやるわけではないという慎重なトーンがありました。
これは、便利さがあっても万能ではないという現場感覚の表れとも言えます。[Source

また、PitchCom全体に対しても、技術が野球本来の駆け引きを変えすぎるのではないか、という懸念は以前から存在します。[Source

つまりこのテーマは、単なる便利技術の話ではなく、「野球の意思決定を誰が担うのか」という価値観の話でもあるわけです。

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まとめ:これは伝統破壊ではなく、MLBの実験精神の延長線上にある

ベンチからの配球は、最初に聞くとかなり異質に感じます。
でも整理してみると、やっていることは意外とシンプルです。

  • ベンチの情報を捕手経由で投手に届ける
  • 数字は見えても、コード表があるから意味は簡単に読めない
  • 球種だけでなくコースまで指定できる可能性が高い
  • 捕手の仕事は消えるのではなく再設計される
  • ロッキーズとマーリンズが代表例で、MLB全体ではまだ実験段階
  • 大学ではかなり進み、高校でも制度上は広がり始めている

この話の面白さは、単に「珍しいやり方」だからではありません。
MLBがいま、伝統を守りながらも、データや技術を使ってどこまで野球をアップデートできるかを本気で試している。
その実験精神が、ロッキーズやマーリンズの現場に表れているからです。

だからこそ、このテーマはニッチに見えて、実はかなりMLBらしい話題です。
「野球はどこまで進化するのか」を知りたい人にとって、かなり面白い入口になると思います。
このベンチ配球がスタンダードになる日は、そう遠くないんじゃない?と個人的には思ってます。
マーリンズとロッキーズ。近年の成績を見ると弱小球団と認知している人も多いでしょう。(私も)
この2チームが成績を上げることができたとしたら?チーム防御率がMLB上位に位置したら?
そうなれば少なからずこの「ベンチ配球」が現代野球に「有効」とゆう結果になるのではと思います。
今後、この両チームに注目してみるのも、面白そうだなと思います。
ご覧いただきありがとうございました。

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参考リンク一覧

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